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「やり抜く力」の感想&書評。教育者は必読の一冊

投稿日:2016年10月18日 更新日:

やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

出典: amazon やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

「やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」を読み終えました。

久しぶりになかなかいい本を読みました。

仰々しいサブタイトルですが、成功(達成)するためには何が重要なのかを教えてくれる良書です。

それでは、ここからは感想や書評を書いていきます。

こんな人に読んでもらいたい

やり抜く力は、ビジネスマンの人にもおすすめですが、教育関係の人には絶対に読んでみてもらいたい。

また、子供の成功を願う親にも絶対に読んでみてもらいたい。

教育の考え方がグルっと変わるほどの学びとインパクトを得られます。

この本を選んだきっかけ

この本は久しぶりに自己啓発本が読みたくなり、Amazonのランキングでチェックしたところ上位に入っていて、「やり抜く力」というタイトルに惹かれてKindleでポチリました。

私は結構飽きっぽいタイプなので、これが改善されればなーなんて軽い気持ちで買いました。

1クリックで買えちゃうのって便利だけど恐ろしいよね。

著者紹介

著者はアンジェラ・ダックワース教授。

達成の心理学の第一人者でマッカーサー賞受賞の経歴アリ。

TEDでも「成功のカギは、やり抜く力」という講演をしています。

https://www.ted.com/talks/angela_lee_duckworth_grit_the_power_of_passion_and_perseverance?language=ja

内容紹介

本の内容は、達成のための心理学として「やり抜く力(英語でグリット)」の重要性を説き、やり抜く力を伸ばす2つの方法を紹介しています。

理論本というよりは、ダックワース教授が研究の中で発見したことや、成功者へのインタビューエピソードの中から得られた考察が中心に語られています。

読書時間の目安

結構ボリューミーな内容になっていまして、Kindle情報によれば読了にかかる平均時間はなんと5時間42分。

自己啓発とかビジネス系の書籍は大体2〜3時間程度で読める本が多い中、「やり抜く力」はその倍のボリュームがあります。

目次

以下、目次の紹介。

[PART1]「やり抜く力(グリット)」とは何か? なぜそれが重要なのか?

第1章:「やり抜く力」の秘密

なぜ、彼らはそこまでがんばれるのか?

第2章:「才能」では成功できない

「成功する者」と「失敗する者」を分けるもの

第3章:努力と才能の「達成の方程式」

一流の人がしている当たり前のこと

第4章:あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?

「情熱」と「粘り強さ」がわかるテスト

第5章:「やり抜く力」は伸ばせる

自分をつくる「遺伝子と経験のミックス」

[PART2]「やり抜く力」を内側から伸ばす

第6章:「興味」を結びつける

情熱を抱き、没頭する技術

第7章:成功する「練習」の法則

やってもムダな方法、やっただけ成果の出る方法

第8章:「目的」を見出す

鉄人は必ず「他者」を目的にする

第9章:この「希望」が背中を押す

「もう一度立ち上がれる」考え方をつくる

[PART3]「やり抜く力」を外側から伸ばす

第10章:「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法

科学では「賢明な子育て」の答えは出ている

第11章:「課外活動」を絶対にすべし

「1年以上継続」と「進歩経験」の衝撃的な効果

第12章:まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう

人が大きく変わる「もっとも確実な条件」

第13章:最後に

人生のマラソンで真に成功する

PART1では、やり抜く力の重要性の説明。

PART2では、やり抜く力を内側から伸ばすための方法の説明。

PART3では、やり抜く力を外側から伸ばすための方法の説明がされています。

印象に残った点

本を読んで印象に残った点、勉強になったなーと感じた点を8つ紹介します。

1.達成の公式

達成(成功)するために重要なのは才能なのか、それとも努力なのか?

ということが序盤で説かれるのですが、この問いの明確な答えが書かれています。

多くの人は成功者を見て才能にしか目を向けませんが、実際は成功している人ほど努力をしている。

しかし、成功している人と自分を比べた時に、才能に目を向けて神格化してしまえば他人の成功に納得できる。

こうした心理が人にはあるということですが、これにはまさに「なるほど!」の一言でした。

それで、達成の公式についてですが、次の2段階の式で表すことができます。

  1. 才能×努力=スキル
  2. スキル×努力=達成

達成のために努力が2回入っている所に注目ですね。

2.ピラミッド型の目標

「目標を立てろ」というのは、多くの成功哲学本で書かれています。

私もそれに影響されて目標を立ててみたりしているのですが、いざ目標を立ててみても現実にはなかなか上手くいかないことが多々あります。

これはなぜかというと、目標の立て方が悪かったからです。

やり抜く力での目標の考え方は、目標の構造はピラミッドのような階層型になっていて、上位の目標、中位の目標、下位の目標という構造になっています。

下位の目標は上位の目標を達成するための手段で、上位の目標ほどより抽象的になっていきます。

それこそ、最上位の目標は生きるための目的というか、人生哲学のようなものに相当します。

そして、最上位の目標を心理学では”究極的関心”と呼ぶそうです。

この考え方はかなり参考になるので、目標を立てても上手くいかないという人にはぜひ読んでみてもらいたい所です。

3.バフェットの3ステップ目標達成法

オハマの賢人こと、一代で大富豪になったウォーレン・バフェットの目標達成法が印象的でした。

これはバフェットがお抱えのパイロットに向けていった目標達成法で、3ステップになっています。

  1. 仕事の目標を25個書き出す
  2. 自分にとって何が重要かをよく考え、もっとも重要な目標5つにマルをつける
  3. マルをつけなかった20個の目標を目に焼き付け、これらの目標には絶対にかかわらないようにする

これは重要な目標をあぶり出し、余計なことをしてエネルギーを分散しないようにするための方法です。

あれもこれもやろうとするとどうしても中途半端になりがちですが、重要な目標に絞ることで目標達成に向けてのエネルギーを効率よく使うことができます。

そして、やり抜く力ではこれに、

  1. 共通の目的(人生哲学)にどれくらい貢献するか

という、もう1つのステップを追加し、バフェットの目標達成法の進化版の説明を詳しくしています。

4.好きなことの見つけ方

成功している人ほど、

「好きなことをやりなさい」

といいますが、多くの人は自分の好きなものがなんなのか見つからなくて困っていることだと思います。

そして、やり抜く力では好きなことを見つけるのは焦らなくていい、時間がかかるものだと言っています。

それこそ、何十年もかかるほどに。

また、実は既に好きなことをやっているかもしれないけれど、まだ自分がそれが好きだということに気付いていないことだってあるということも書かれています。

この辺りは著者のエピソードを通して語られているので、好きなことがなかなか見つからない人はぜひ読んでみて欲しい所。

好きなことを発見するためのヒントを見つけることができます。

5.スキルの3段階

達成の公式の中でも出てきた”スキル”ですが、これは初期、中期、後期の3段階を経て成長していくんだそうな。

特に、初期の段階が重要でこの段階では親や先生など、周囲の人が自主性を尊重しつつ、興味を伸ばしてあげることが重要だということが書かれています。

この辺りは教育者や指導者の人にはとくに読んで欲しい。

何か新しいことを学ばせたいと思っても、興味を持っていない初期の段階ではそもそも当人に学ぶ気が起きない。

こういうときは、学びというよりもゲームとして対象に触れさせ、興味を育んでいくことが重要だそうです。

また、初期の段階で厳しくしすぎるとこれが原因で興味を削いでしまい、当人の学ぶ気を奪ってしまうことがあるという危険性も指摘しています。

これを読めば、まず間違いなくよりよい教育方法や指導方法のヒントが得られます。

6.成長思考と固定思考

人には「どんな困難でも乗り越えられる」と考える成長思考の人と、「能力によってはできないこともある」と考える固定思考の2種類の人がいるということが書かれています。

成功哲学的にどちらがいいのかといえば、当然、成長思考の人です。

ただ、実は優秀な人ほど固定思考に陥りやすく、これは子供の頃の褒められ方が関係しているという指摘がされています。

才能を褒められた子供は固定思考に傾いていき、努力を褒められた子供は成長思考になる。

つまり、教育者の立場にある人は、子供を褒めるときには才能ではなく、いかに努力したかを褒めてあげることが重要なわけです。

この辺りは、褒め方の例がいくつか載っているのですが、1つだけ例を出すと、

  • 「よく出来たね!君はすごい才能を持っているよ!」
  • 「よく出来たね!もう少し上手くできたと思う所はあったかな?」

この2つの場合、前者の褒め方は成長思考を妨げ、後者の褒め方は成長思考を伸ばす褒め方になります。

7.ベストな子育て

著者自身が2人の娘を子育てしていて、子育てについて熱心に考えていることもあり、やり抜く力の後半では子育てに関する考察が頻出します。

その中で、ベストな子育てのタイプが紹介されています。

子育てのタイプには4つあります。

  • 怠慢:子供に求めず、支援もしない
  • 寛容:子供に求めず、支援はする
  • 独裁:子供に求め、支援をしない
  • 賢明:子供に求め、支援をする

そして、4つのタイプの中でも賢明タイプの育てた方がベスト(子供が成功する)だということが書かれています。

求めるというのは、今やっているレベルよりももっと高いレベルのことができるように要求するということです。

厳しくありながらも、優しく応援する。

これが子供の成長にとって一番だという結論が出されています。

8.やり抜く力

本書の最後には、どんな人でもやり抜く力があれば天才になれるということが書かれています。

やり抜く力には2つの伸ばし方があり、1つは内側、2つは外側から伸ばす方法です。

内側というのは、自分の興味を掘り下げたり、自分のスキルレベルを上回る目標を設定してクリアする習慣をつけたりして、己の力でやり抜く力を伸ばす方法です。

外側というのは、親からの支援、先生やメンターからの指導、友人や仲間との切磋琢磨、外部の協力を得てやり抜く力を伸ばす方法です。

これはどちらがいいとかそういうわけではなく、この両方が重要だということが書かれています。

総括

• 面白さ:8/10点

• 役に立った感:10/10点

• おすすめ度:9/10点

ボリュームがあるので読むのが大変かもしれませんが、序盤や中盤辺りの話は結構面白いです。

終盤はさすがにちょっとダレるかもしれません。

また、成功者のエピソードや実験の話が中心なので、文化の違いから日本ではあまり知られていない人のエピソードだとちょっとつまらなく感じることもありました。

でも、Amazonの創始者であるジェフ・ベゾスのエピソードなんかはかなり面白かったです。

学びになったこともたくさんあり、人生に影響をもたらすほど大きなインパクトを感じられた学びもいくつもありました。

それこそ、教育者、指導者、教育に熱心な親であれば、ぜひ必読してもらいたい。

それほどまでにオススメな一冊です。

※Kindle版もあります。そして、ボリュームの割には値段が安い。

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